映画:シングストリート

“Rock n Roll is a risk. You risk being ridiculed.”

2018年7月、ブログを開設してから1年経ちました。1年を過ぎたら書こうと思っていたレビューがこちらの映画「シングストリート」です。
(好きな気持ちが強くて熱い文章になってしまいますが、ご了承ください…)

まずはあらすじから。

あらすじ

「はじまりのうた」「ONCE ダブリンの街角で」のジョン・カーニー監督の半自伝的作品で、好きな女の子を振り向かせるためにバンドを組んだ少年の恋と友情を、1980年代ブリティッシュサウンドに乗せて描いた青春ドラマ。大不況にあえぐ85年のアイルランド、ダブリン。14歳の少年コナーは、父親が失業したために荒れた公立校に転校させられてしまう。さらに家では両親のケンカが絶えず、家庭は崩壊の危機に陥っていた。最悪な日々を送るコナーにとって唯一の楽しみは、音楽マニアの兄と一緒に隣国ロンドンのミュージックビデオをテレビで見ること。そんなある日、街で見かけた少女ラフィナの大人びた魅力に心を奪われたコナーは、自分のバンドのPVに出演しないかとラフィナを誘ってしまう。慌ててバンドを結成したコナーは、ロンドンの音楽シーンを驚かせるPVを作るべく猛特訓を開始するが……。

(映画.com 引用)

なぜ今、レビューを書くのか

「シングストリート」を観た方ならお気づきだと思いますが、このブログのURLではシングストリートに出てくる曲名を使っています。

好きな映画は何?と聞かれたら「シングストリート」と「はじまりのうた」は必ず答えているのですが、「シングストリート」については思い入れが強いのでブログ開設から1年経過したら書こうと思っていました。

というわけで、1年経過したので、解禁です!

青春を駆け抜ける少年たち

あらすじにも書いてありますが、この映画は

一目惚れした気になる女の子にMV出てもらう約束しちゃったしバンド組まなきゃ!(バンド組んだことないけど!)

という若さ溢れる勢いでスタートします。

恋も、バンドも、全力でまっすぐ夢に向かう主人公とバンドの仲間たち。
主人公のコナーも、ほかの仲間たちも、家庭に問題がある等の悩みを抱えていて、決して明るい状況ではありません。

それでも強く真っ直ぐに生きていくみんながかっこいい。見ていて、勇気をもらえます。

音楽が彼らを、そして映画を、作り上げる

上に書いたあらすじだけ読むと「よくある青春ストーリーか」と思われるかもしれませんが、この映画の魅力はなんと言っても映画内のバンドメンバーが作り上げる”音楽”です。

初めは当時流行っていたアーティストの曲をカバーして、なるべく似せよう、かっこよくしよう!と考えるコナーたち。

しかしそこで音楽好きのコナーの兄、ブレンダンに言われるのです。

“Rock n Roll is a risk. You risk being ridiculed.” (ロックンロールには覚悟が必要だ。嘲笑されるリスクを負え。)

と。覚悟を決めてリスクを取って、自分たちの音楽をやれ!というメッセージですね。音楽に限らず、この台詞はコナーのその後の生き方にも影響を与えているように思います。
コナーはブレンダンの言葉に背中を押され、カバーではなく自分たちの音楽を作ることに。

そしてそこから登場する、バンド「シングストリート」の作り出す音楽が、どれも、本当に、いい!(好きすぎて語彙が追いつかない…)

コナーたちの成長とともに映画内で出てくる音楽も変化していき、音楽によって色づいていきます。

映画の最後のほうにギグで演奏するシーンがあるのですが、そこで歌っている姿、歌う曲、あいだに交わされる会話…全てに彼らの成長と熱量が詰まっていました。

1つの音が重なって完成する

出てくる曲が良いというのは伝わったと思いますが、曲の使い方も良いのがシングストリート。

1人が、1つの音が奏でた音楽に、少しずつほかの人の音が重なっていき、1つの曲が完成していく…という流れが描かれていること。

「Up」という曲が途中で出てくるのですが、この曲が出来上がっていくシーンは何度見ても優しく暖かい気持ちにさせてくれます。その曲一曲で、コナーやエイモン(バンドの仲間)たちの変化も感じさせてくれるからです。

コナーとエイモンが話し合いをする、エイモンが曲をつけてきく、コナーが歌を歌い始める、シーンが切り替わりバンドの仲間たちが参加して音を重ねていく、曲が完成する…という流れ。音が少しずつ増えていくのが、とても気持ちいい。

そして演奏の途中でエイモンのお母さんが部屋に入ってくるのですが、その時のお母さんの嬉しそうな表情が印象的です。
息子の成長を、楽しい仲間ができたことを、喜んでいるお母さんを見ていると、思わず笑顔になってしまいます。

Drive it like you stole it

「コナー、アクセルを踏んで思い切り楽しめ」

両親は喧嘩して、それを見た子供達も暗くなる……と思いきや、そこでブレンダンがコナーに言った一言がこれ。

家庭環境も良くない、新しい学校の教師にはいじめららた、彼女への恋でも悩みがある。

そんな状況ですが、兄の言葉を受けて前進をすることを決めたコナー。

そこから「Drive It Like You Stole It」という曲が生まれます。この曲を演奏するシーンが1番好きです。

お兄ちゃんの影響

ここまでに何度か出てきた兄、ブレンダン。

ブレンダンが魅力的なキャラクターなんですよね。自分自信はいろんな夢を諦めて大人になってしまった、という気持ちがあって、それが歯がゆくて辛くなるときもあって。
映画を観ていて、気持ちいい、憧れるのはコナーの行動だけど、実際に実生活での悩みや感じ方などはブレンダンに共感できる…という人も多いんじゃないかなと思います。

(自分が姉、兄という立場の人のほうが共感ポイントは多いのかもしれません)

どんなときも背中を押してくれる存在

コナーが少しリスキーなことに挑戦しようとしたときに、「よし、やろう」と言い切ってくれたのが、エイモンとブレンダンです。

これからみる人もいるかもしれないので詳細は省きますが、「いいと思うよ」と即座に背中を押してくれた2人に胸が熱くなりました。

それだけ2人がコナーのことを大事に思っていて、コナーの追いかける夢なら応援してあげたい、と思ってるんだなーと。おそらく逆の立場になったら、コナーは2人の背中をポンっと押してくれるんじゃないかな、と思える、そんな関係性が好きです。

リスクのあることをやりたいと言われたときに(しかも自分も関わりのあることで)「いいんじゃない、応援するよ」と即座に言えるのは、結構すごいことだなと思います。
年を重ねるごとにリスクを気にしてしまうことが増えて、人が取ろうとするリスクにも抵抗感示してしまうことって、ある気がするんですよね。

だからこそ、この映画の登場人物たちは輝いて見える。憧れる。見終わったあと、前を向くことができる。

まとめ

長くなってしまいましたが…

音楽はテンポがよくて、気をぬくと映画館で映画を見ながら体を揺り動かしそうになります。とても楽しい歌もあれば、切ないバラードもあって、飽きることがありません。

言葉にするだけじゃだめ、行動しなくちゃ意味がない。まっすぐ前を向こう。自分の夢や幸せを決めるのも、叶えるのも、できるのは自分だけ。 たくさんのメッセージを感じることのできる映画です。

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